カムチャツカのシベルチ火山は噴火活動を活性化した。研究者は火山の付近での立ち入りが危険だと警告している

27.08.2021 08:48:24 (GMT+12)

カムチャツカのシベルチ火山は噴火活動を活性化した。研究者は火山の付近での立ち入りが危険だと警告している
カムチャツカのシベルチ火山は噴火活動を活性化した。研究者は火山の付近での立ち入りが危険だと警告している

カムチャツカのシベルチ火山は活動を活性化している。ロシア連邦科学アカデミーの極東支部の火山学・地震学研究所所属のクリュチェフスコイ火山観測所のユーリー・ディメンチューク研究員によると、溶岩の形成を伴う赤熱した物質の大幅破裂や噴出が相次いでいる。「シベルチ火山は噴火活動を強めている。火山の火口の南東側に発光がずっと見られている。南と東南の斜面は時々、少々に破壊していて、赤熱した溶岩が流れている。夜中4回ぐらい、溶岩と噴煙を招くもっと大きなな破壊が起きる」と。

ディメンチューク氏は今、シベルチ火山の付近に立ち入ることは極めて危険であると強調した。ただ、こうした警告があっても観光客は火山に行くツアーをやめない。「噴火を見に行く人間は自分をどういうリスクにさらしているか認識していない。火砕流から逃げることはできないし、その中の気温は摂氏800度にも上る。土砂破壊や熱気の噴出も危険だ」と述べた。

シベルチ火山が活動を急速に活性化したのは2021年7月29日、アラスカ半島で起きた地震(マグニチュード8.2)の後。今年の初めから火口で形成し始めた溶岩ドームは破壊して、その代わりにマグマ物質が搾り出されている。溶岩円頂丘はいつでも破壊できる状況にあり、噴煙は12000メートルの高さに噴出する可能性がある。

クリュチェフスコイ火山観測所は24時間の体制で火山活動のモニタリング観測を実施している。

シベールチ火山はカムチャツカの一番大きな火山の一つである。火山体は古シベールチ火山、古カルデラと新シベルチ活火山という三つの主要な部分からなっている。新シベルチ活火山の溶岩ドームの高さは2500メートル。シベルチ火山はクリール・カムチャツカ島弧とアリューシャン島弧が重なっている場所にあり、クリュチー町から50キロ、ペトロパブロフスク・カムチャツキー市から450キロ離れた場所にある。年齢は6万―7万年とされる。