在ウラジオストック日本総領事館の領事は「カムチャツカ」先行発展区 (TOR)の入居事業者の視察を行った。

02.04.2021 08:36:48 (GMT+12)

在ウラジオストック日本総領事館の領事は「カムチャツカ」先行発展区 (TOR)の入居事業者の視察を行った。
カムチャツカを訪れた在ウラジオストック日本総領事館の経済課の野田好孝課長は「カムチャツカ」先行発展区(TOR,極東北極地方発展公社の子会社)の入居事業者を視察して、TORの運営会社のアルチョーム・フィルストフ社長と会談した。会談の主要なテーマはカムチャツカに外国投資の誘致と、「三つの火山」という国際リゾートの日本国内での情報の普及。

アルチョーム・フィルストフ社長は2つの優遇制度の活動の結果と部門の分別について野田課長に説明した。「カムチャツカでウラジオストック自由港と先行発展区は5年間にわたって活動している。266者の入居企業は活動し、投資総額は1700億ルーブル。1万2千人分の雇用を創設する予定。入居企業の数が増えているため、こうした指数は連続的に上がっている。26の入居企業のプロジェクトは実施済みで、さらに20社の投企業は2021年に計画を完成させる予定。実際の投資額は280億ルーブル、5500人分の雇用は創設された。「カムチャツカ」先行発展区はカムチャツカ地方の面積の約3分の一にあたるが、投資家の必要に応じてその境界を拡大することも可能。入居企業が活動する主要な部門は漁業、運輸と観光」。

「先行発展区」と「ウラジオストック自由港」という2つの優遇制度のそれぞれの有利な点はどこにあるか、外国の投資家にとってどっちが最適であるかという野田好孝課長の質問に答えて「カムチャツカ」先行発展区の運営会社の社長は、極東で設立された二つの優遇制度は外国の投資家に人気があり、その二つの制度がユーリー・トルトニェフ・ロシア連邦政府副首相兼ロシア大統領極東連邦管区全権代表の監視下にあることは投資家との透明な関係と信頼関係や、国の義務の遂行の保証であると述べた。ロシアと外国の投資家に与えられる税制面などの優遇装置は同じだ。

「我々は発展機構として利潤税、財産税、土地税、社会保険料などの主要な税制得点を与える。さらに、入居事業者は保税区制度の適用と外国人労働者雇用数の上限撤廃という優遇装置も与えられる。ウラジオストック自由港の入居事業者はペトロパブロフスク・カムチャツキー市街地内で活動するが、それと違って先行発展区の入居事業者は極東北方地方発展公社と公益事業会社が連携して連邦と地域の公的資金で整備した区画や完成したインフラを与えられる。すでに100億ルーブルの予算がその目的に配分され、その金額を近時に倍にする予定」とアルチョーム・フィルストフ社長が明らかにした。

アルチョーム・フィルストフ社長によると、先行発展区の中で観光と農業用途の2つの総合投資フィールドが設けられ、熱冷水の供給、排水、電気の供給、交通などのインフラ施設の整備が進んでいる。フィールドは建設・据付の段階にある。極東発展公社はインフラの整備済みの約700ヘクタールの面積を、ビジネスの発展のために外国の資本を含め投資家に提案する。フィールドは空港付近の、ペトロパブロフスク・カムチャツキー市から40キロ離れた場所にあり、両方フィールドまでの道もよく整備されている。

続いてフィルストフ氏はカムチャツカ先行発展区でで建設中の「三つの火山」という国際基準にあるリゾートを紹介した。その投資計画はビリューチンスキー火山、ムトノフスキー火山、ゴリェールィー火山とビリューチンスキー湾の周辺地域で実施されている。あそこで1000部屋のホテル、総長17キロのアルペンスキー用のコースと2つのロープウェイを建設する予定。主要な施設は2026年に稼動を開始する予定。公益事業インフラの施設と交通インフラの施設は公的資金で建設される。

野田好孝領事はあそこが観光のポテンシャルとしてかなり魅力的な場所となると強調した。在ウラジオストック日本総領事館は「カムチャツカ」先行発展区の運営会社から情報を得てリゾートの建設状況について日本の住民を知らせる用意があると。

野田好孝領事は「カムチャツカが自然に優れている一方、日本に近いため、日本の観光客はカムチャツカに対して伝統的に高い関心を持つ。彼らにとってはインフラ整備のほか、同地域の魅力を完璧に伝えられる日本語の話せるガイドを確保するは大事だ。以前発表になったデータによると、ロ日間で年間観光客数は2023年まで40万人に増える見込みだ。昨年、2社の日本の航空会社がウラジオストックまで直行便を飛ばすようになったことは観光客の増加を促す手段の一つとなるはずだ。「極東の中心都市」と呼ばれるウラジオストックこそは日本の観光客がカムチャツカへ行くゲートとなる。さらに、日本はカムチャツカの住民による日本観光にも関心を持つ」と述べた。

野田好孝領事はカムチャツカの訪問中、「カムチャツカ」先行発展区の中で水産加工施設の建設計画を進める企業の視察をした。レーニン名称漁業コルホーズは海岸水産加工工場の新しい生産施設を完成して、漁船の近代化を進め、漁船の修理と整備も行う。高度技術機械を利用するため、魚と海産物の年間加工能力は約6万トン。「カムチャトトラルフロット」社の加工施設は同時に450トンの魚を受け入れる能力を持ち、2万5千トンの年間生産能力を持つ。最新の技術を使って魚などの海産資源の高度加工と缶詰の製造をする。

「カムチャトトラルフロット」社のウラジーミル・コートフ社長によると、野田領事は工場の視察の中で生産過程、機械と生産物を紹介された。それに対して野田領事は今回得られた情報を、貿易関係を樹立する目的で日本側の実業家に伝えるつもりであると述べた。

「我々は漁業部門で日露の協力の一層の発展を目指す。今回の訪問で2社の水産加工会社の視察を行った。近代的設備を見ることができた一方、地元の業者は日本側のビジネスとの協力関係に興味を持つことを実感した。日本側の会社にとっても、カムチャツカの水産加工業者と協力することは興味深いことであると理解している」と野田好孝領事は強調した。

極東北極地方発展公社の発表